チーム内ビジネスプランコンテストを開催しました
ブロックチェーンスタジオでは、日々ブロックチェーン技術の研究及びブロックチェーンを活用したサービスの開発を行っていますが、定期的にチーム内でのビジネスプランコンテストも実施しています。今回は、10月に開催した第1回のビジネスプランコンテストをリポートします。
目的
まず、ブロックチェーンのサービスの考え方として、2つのアプローチがあります。
- サービス起点でのアプローチ
サービス内容を起点とし、その一部機能へのブロックチェーン利活用を検討するアプローチ -
技術起点でのアプローチ
ブロックチェーンの技術特性を起点とし、ブロックチェーンだからこそ実現できるサービスを考えるアプローチ
サービス起点でのアプローチ
こちらは、企業などが新規サービスを検討する過程に、ブロックチェーンを差し込む考え方です。
- 企画で売れる、時代に即したサービスを考える
- サービスを実現させる為にどのような機能が必要かサービスの仕様設計をする
- サービス仕様を実現させる為のシステム設計をする
- 技術選定の過程で、ブロックチェーン利活用を検討
- 実装・開発
- リリース
もちろんこの他にも画面設計、DB設計など、様々な過程はありますが、ここでは省略します。
このアプローチの利点は、サービスの成功の確度を想像しやすいという事です。
サービスとして成り立つかを重点的に見て、あくまでブロックチェーンは、技術選定の一つでしかありません。
技術起点でのアプローチ
こちらは、ブロックチェーンの技術特性から、ブロックチェーンならではのサービスとは何かを考えて行くアプローチになります。
仮想通貨を実現する為にできた技術と言われているブロックチェーンですが、現在の仮想通貨をブロックチェーン以外の技術で作る事は難しいと思います。新しい技術といわれるブロックチェーンですので、もちろんその特性を活かす事で、実現可能になるサービスがあるはずです。ブロックチェーン開発者の界隈では、その模索が日々続いています。今回の私たちのビジネスプランコンテストでは、この技術起点でのアプローチによってビジネスプランを考えます。
この取り組みによって、チームでブロックチェーンの技術特性を再認識し、ブロックチェーン利活用に対する意識統一も図れると考えています。
さらに、チームの目線を普段の業務などミクロの視点だけではなく、少し俯瞰して見ることで、自分たちのスキルを見つめ直すきっかけになればとも思います。
ルール
ビジネスプランコンテストの概要とルールを説明します。
- コンテスト開催の直前2営業日は、業務時間をプラン考案に使うことができます。
- プランの発表会はチーム全員参加で行います。
- チーム内で高評価を得たプランは、調査の継続と実現化に向けた作業時間を与えられます。
もちろん優れたアイデアがでて、事業化に繋がる事もよいのですが、上記の理由の通り、何より重視しているのは、ブロックチェーン技術を再度見つめ直し、議論することです。
実施風景
今回出たプラン
発表のスライド資料の掲載は今回は控えさせていただきますが、数多くのプランが挙がりました。
Robotic Process Automation(ロボットによる業務自動化の取り組み) × Blockchain
RPAの動作をブロックチェーンに書き込みサービス向上をはかる、コピー機などをトークン利用にし従量課金の実現など、業務改善に向けた取り組みをしようというプラン。
クラウドソーシングにブロックチェーン
昨今の副業ブームなどによって働き方が変化している中、クラウドソーシングにおいて仕事の依頼や支払いにブロックチェーンを活用し、改ざんできない特性を生かして信用記録をするというプラン。
新しいブロックチェーンをつくってしまおう
ブロックチェーンのgas、wallet、public、privateなど実際に使う為にはまだまだ使いにくい部分があるので、それなら使いやすいブロックチェーンを自分たちの手で作ってしまおうというプラン。
プリペイドカードでToken配布
イベント会場などで、トークンを配布したい場合にプリペードカードを使って入場者に配布できないか?というプラン。
チームでの意見・議論
- 法律的な問題など、法改正に関わる問題
分散型フリーマーケット(分散型○○)
スマートコントラクト 上でフリーマーケット市場を仲介するサービスのプラン。ユーザーの取引履歴/⽀払証明(eth)が残ることや、参加にKYC(Know Your Customer)を使い、ユーザーの評価、投票などを行えるようです。
チームでの意見・議論
- 実現できそう
- 実際にフリーマーケットは、商品を出すまでが一苦労だから、その部分を簡略化したい
公衆Wi-Fiでブロックチェーンサービスができないか考えてみた
店舗のFree Wi-Fiに接続する事でトークンをもらい、そのトークンを使って高速、セキュアなどのWi-Fiに接続できるというプラン。
チームでの意見・議論
- 外国人観光客向けにSIMカードなどでもできそう
- ちょっと複雑な印象、もっとわかりやすいサービスになれば利用者いるかも
ブロックチェーンの〇〇がイケテナイを解決できないか
秘密鍵を生体認証から動的にリアルタイムに作成し、どこにも保持しないというプラン。
チームでの意見・議論
- 本当に同じKeyができるのかの検証が必要
- 毎回同じKeyができるのはいいが、逆に盗まれたら終わりなんじゃないか
- もう少し、具体化して考えてみよう
今回のコンテストを終えて
今回は、数多くのプランの発表がありました。
いつもの業務とは異なる視点で議論がなされて、活気ある発表会となりました。
ブロックチェーンの長所と短所を再度チーム全体で共有できました。また、プランを考案する過程で、既に世の中には、数多くのブロックチェーンのサービスがあり、過熱している事も再認識できました。弊社ではこういった取り組みを続けていく事で、日々の成長と、最先端を追い続けるサイクルを継続していこうと思います。
次回のリポートもお届けしたいと思います。